◆NKT細胞とは◆
NKT細胞とは、ヒトリンパ球に僅かに存在する免疫細胞です。
まず、リンパ球というものを説明いたします。リンパ球とは、白血球の成分の一種であり、白血球の約25%を占め、顆粒球とは違い、チームを作ってウイルスなどの外敵や腫瘍などの異物を攻撃します。さらに、体内に侵入した異物を記憶し、それが再び侵入してきたときには、記憶に基づいてすばやく対応し、排除する働きを持っています。そのチームには、T細胞、B細胞、NK細胞などの細胞がいます。
NKT細胞とは、このT細胞、B細胞、NK細胞に続く第4のリンパ球です。
NKT細胞は、自然免疫系と獲得免疫系を同時に活性化し、NK細胞とキラーT細胞の両方の性質を併せ持ち、素早く異常細胞を発見して攻撃し、また、抗原提示細胞も殺傷し、がんを直接的に殺す働きと、間接的な攻撃により強力な抗腫瘍効果があります。

◆NKT細胞標的治療とは◆
NKT標的治療とは、がん患者自身のNKT細胞を標的とし、それらを活性化することを目的にした治療法です。これまでの、がん免疫治療は、がん免疫にかかわる免疫細胞1種類だけを標的にした治療法であったため、再発が起こることが問題でした。
NKT細胞標的治療では、NKT細胞は、患者体内のNK細胞およびキラーT細胞の両方を“増殖・活性化”でき、「HLA発現を失ったがん細胞」と「HLA発現のあるがん細胞」の2種のがん細胞を同時に排除できるしくみを利用しています。

◆NKT細胞標的治療の方法◆
・患者の健康を害しない、非常に高いQOLを保つ治療法
・免疫診断・感染症検査の後、アフェレーシス(成分採血の一種)
・採血した白血球中の単球に含まれる細胞を培養し、特殊な物質でNKT細胞を活性化
・活性化させたNKT細胞を、2週間間隔で4回に分けて皮下注射
・患者は徒歩で通院が可能
・自己細胞のために副作用は殆どなし。まれに軽い発熱と倦怠感が数時間。

◆NKT細胞標的治療のフロー◆
①初診
・インフォームドコンセントを踏まえた治療計画
・採血―感染症検査
・免疫診断検査(1/2)

②再診1回目:検査日より7日以降に設定
・治療用採血(アフェレーシス)-特異的リガンド(NKT)培養開始
・投与実施日確定

③再診2回目:10~14日後
・特異的リガンド-DC(NKT)投与 1回目

④再診3回目:2週間後
・特異的リガンド-DC(NKT)投与 2回目

⑤再診4回目:2週間後
・特異的リガンド-DC(NKT)投与 3回目

⑥再診5回目:2週間後
・特異的リガンド-DC(NKT)投与 4回目
・免疫診断検査(2/2)
検査結果報告郵送:3週間後
※標準治療回数4回の場合。

詳しくは、