がんの再発・転移と死亡率の上昇について

がんと診断された人に70%~60%が再発や転移がおきています。2人に1人はがんを発症し、その内の1人が死亡するという死亡率が最も高い疾患です。また、先進国では死亡率が下降しているのに日本ではさらなる上昇傾向が続いています。がんの他臓器に転移し,そこでまた増殖し再発するという性質はよく知られていますが,このがん特有の転移が,がん治療を困難にし,生存率を低下させています。
世界で最も優秀な医療国と言われる日本で、「何故」死亡率の上昇が止まらないのでしょうか?

■がん再発・転移の原因は「がん幹細胞」(cancer stem cells;CSCs)
「がん幹細胞」は、様々な臓器で発見されていて、放射線治療や抗がん剤治療に抵抗性があり、死滅しないと言われています。「がん幹細胞」は、自己の「がん幹細胞」と「がん細胞」に分裂し、増殖を続け、やがて「がん細胞」が巨大ながん腫瘍を作ることがわかってきました。正常組織の幹細胞は、自分が生きていくための環境を探し回り、良い場所に定着(ホーミング)する高い能力をもっています。「がん幹細胞」はこれと同じ能力があり、原発巣のがん組織よりももっと良い環境を求めて、患者の体の中を移動します。こうした細胞は腫瘍から離れて血管やリンパ管に流れ込み、血液やリンパ液の流れに乗って体のいろんな所に移動し、良い場所が見つかったらそこで定着して腫瘍をつくり出します。これを「転移」というのです。このように、がん幹細胞は自発的に自分が落ち着く場所を探し出し、そこに定着したあと、新しく腫瘍組織をつくり続けると考えられています。がんが転移することは、死亡へとつながる大きな原因となっていることはよく知られています。つまり、がんの転移を抑えることができれば、脅威はかなり抑えられるということです。

■ がん再発・転移のCTC検査:血中循環腫瘍細胞「Circulating Tumor Cells」
がん関連死の多くは、転移の発症に続いて起こります。この病気の進行度は血中循環腫瘍細胞(CTC: Circulating tumor cells)の存在と関連しています。これらの稀な細胞は、転移性乳癌、前立腺癌、および結腸直腸癌における臨床的に重要であることが数多く実証されています。一般的にがんは、組織の最表面に位置する上皮組織から発生し、上皮と結合組織を区切っている基底膜を分解しながら組織浸潤を起こします。そして血管やリンパ管に侵入し、周辺や他の臓器へ生着して転移が生じます。こうした転移の過程で血管内に侵入したがん細胞がCTCです。
また、CTCは血液1 mlあたりに含まれる約数十億個の血球に対して、数個から数十個程度しか存在していないと言われています。がんの死因の約90%は、原発巣から他臓器への転移に起因しています。進行したがん幹細胞等は血液やリンパ液の流れに乗って循環し、離れた臓器にまで転移をおこします。米国では、セルサーチシステムによる乳がんおよび前立腺がん、大腸がん症例のCTC検査は、アメリカ食品医局(FDA)の承認を得られています。TC検査が陽性の場合は、4年以内にがんが発症するエビデンスが八評されています。
*株式会社共生医学研究所は日本遺伝子研究所のCTC検査の総代理店 現在、米国と共同開発されたCTC検査は、リキッドバイオプシーの最新法として4大学と共同研究しています。

■ がん幹細胞とは
がん腫瘍中に0.1%以下の「がん幹細胞」が存在するといわれています。抗がん剤治療や放射線治療でがん腫瘍が消えて治癒したとみられたがん疾患が2年~3年で再発・転移する原因として学会で発表されています。
「がん細胞」誰でも1日に2000個~5000個が発生するといわれていますが、「がん幹細胞」といわれています。免疫細胞が「がん幹細胞」を駆除している事でがん疾患を発症しないのです。
通常は分裂をほとんどしないで眠っているような「がん幹細胞」には抗がん剤はほとんど効きません。
正常の細胞にも種々の幹細胞が存在していて、臓器の修復時に分裂増殖します。肝臓は70%切り取っても1週間でもとの形に戻るといわれています。しかし、それ以上大きくなる事はありません。「がん細胞」は無尽蔵に増殖するために正常な細胞の機能を侵して人を死に至らしめます。

「がん幹細胞」に抗がん剤が効かない謎
抗がん剤治療だけではがん転移を防げない。
活性酸素は体内で常に発生していて細胞のたんぱく質やDNAなどを傷つけます。
結果、細胞は老化し死滅していきます。それはがん細胞にとっても同じであり、CD44という「がん幹細胞」が持つタンパク質には活性酸素を取り除く巧妙な仕組みがあることがわかってきました。「がん幹細胞」が持っているCD44は細胞膜の表面に突き出ています。凹んだ部分にxCTという別のたんぱく質がはまりこむことが分かっています。xCT
は細胞の外にあるシスチンを細胞の中に取り込むポンプのような働きをします。取り込まれたシスチンはグルタチオンに変化し、グルタチオンは毒である活性酸素を壊してくれるのです。ところがCD44がないとxCTは安定せずシスチンを取り込むことが出来ません。つまり、「がん幹細胞」のCD44はポンプを安定させることでグルタチオンを増やし活性酸素を除去していたのです。

「がん幹細胞」を駆除する免疫細胞とは

免疫細胞の種類は、「自然免疫細胞」と「獲得免疫細胞」に大別されます。
自然免疫(Innate Immunity)細胞は、受容体を介して、侵入してきた病原体や異常になった自己の細胞をいち早く感知し、それを排除する仕組みです。生体防御の最前線に位置している仕組みともいえる。ひとつの分子が、多種類の異物、病原体の分子に反応することができますが、特定の病原体に繰り返し感染しても、自然免疫能が増強することはありません。ここで活躍している免疫担当細胞は、自己と非自己を区別して非自己を排除する免疫細胞です。自然免疫細胞として、顆粒球やマクロファージ、樹状細胞などの食細胞やNK細胞が全身に存在し、また特殊なT細胞やB 細胞であるγδT細胞やB1B細胞がそれぞれ腸管粘膜や腹腔内局所を中心として存在します。
自然免疫機構における病原体認識機構
自然免疫と獲得免疫はそれぞれが独立して機能しているわけではなく密接な関連を有しており、獲得免疫の始動にはマクロファージや樹状細胞などを中心とした自然免疫の先行が必須です。これらの細胞は食細胞であると同時に抗原提示細胞でもあり、1)病原体の認識、2)貪食と活性化、3)そしてヘルパーT細胞への抗原提示とまさに自然免疫から獲得免疫への橋渡しをしています。

獲得免疫 (Acquired Immunity)細胞は、もっぱら抗原に感作したT細胞やB細胞などによって担われる免疫反応であり適応免疫 (Adaptive Immunity)と呼ばれます。獲得免疫はヒトをはじめとする高等脊椎動物が有する免疫システムの特徴です。生体防御をになう免疫反応は、T細胞やB細胞によるばかりではありません。膚や粘膜とこれらの上皮細胞から分泌される粘液や抗菌ペプチドなどの物理化学的バリアから、種々の液性因子やT細胞やB細胞以外の免疫細胞まで多くのものの働きで成り立っています。獲得免疫とは、感染した病原体を特異的に見分け、それを記憶することで、同じ病原体に出会った時に効果的に病原体を排除できる仕組みです。自然免疫に比べると、応答までにかかる時間は長く、数日かかります。ここで活躍している免疫担当細胞は、主にT細胞(細胞障害性T細胞、ヘルパーT細胞等)やB細胞といったリンパ球です。
自然免疫と獲得免疫の相互作用
自然免疫において、末梢組織内に存在する樹状細胞は、病原体を貪食して取りこみ、それらをペプチドに分解します。そして、リンパ節や脾臓に移動して、獲得免疫で働くT細胞に、抗原ペプチドを提示します(抗原提示)。樹状細胞から提示された抗原に対して反応することのできるT細胞のうち、ヘルパーT細胞は、自然免疫で病原体を貪食する食細胞に対して、その免疫反応を増強させるようにも働きかけています。
※ 1 細胞傷害性T細胞(CTL、またはキラーT細胞)とは、抗原を認識すると活性化し、同じ病原体に感染した 細胞を攻撃・排除するT細胞です。
※ 2 ヘルパーT細胞とは、抗原を認識すると活性化し、同じ病原体を攻撃できる抗体を産生する B細胞を選択的に活性化するT細胞です。

■株式会社共生医学研究所の免疫細胞療法の考え(学会発表)
「がん細胞」の性質は患者さん毎に全く異なるものです。
免疫細胞治療は、使用する免疫細胞の違いで「自然免疫細胞」と「獲得免疫細胞」に大別されています。
免疫療法の買う特免疫療法は、がん細胞の状態で、30%~70%のがん細胞に全く効果がないことが分かっています。50%以上効果がない場合は自然免疫と併用の免疫療法が必要となります。
その為に、絶対必要となる検査が必要です。MHC-クラス1という検査ですが、検査には患者さんの
がん細胞が必要です。がん細胞は、病理検査に使用したパラフィンブロックが病理検査所に保管されています。客観的検査データによる治療は、確実に効果があるものの治療法選定を示唆します。がん細胞の状態を事前の検査で徹底的に調る事で、治療効果がない治療で大切な治療費が無駄人らないよう、最も有効と考えられる治療を提供できます。
それでは、獲得免疫の2大療法の欠点を確認します。

樹上細胞療法(ワクチン療法)の欠点

現在、全ての樹上細胞療法には致命的な欠点があります。樹状細胞療法は、「がん抗原」を目印としてキラーT細胞にがん細胞を攻撃させる治療です。しかし、全ての「がん抗原」は白血球抗原(MHCクラス1)の上に発現しています。
白血球抗原(MHCクラス1)は、がん疾患の種別によって30%~40%は消失し、さらにがん細胞が分裂・増殖するにつれて70%位まで消失することがわかっています。
即ち、白血球抗原(MHCクラス1)が消失した場合は、患者の持つがん細胞の全ての「がん抗原」が消失することになる事から目標を失ったキラーT細胞はがん細胞を攻撃できず治療効果は期待できなくなります。
したがって、樹状細胞療法を実施する時には
①検査によって白血球抗原(MHCクラス1)上に何種のがん抗原が発言しているのかを確認する必要があります。
②また、白血球抗原(LHA-1)の検査を実施すことで、がん細胞にがん抗原(目印)が発現しているかを確認する必要があります。全ての樹状細胞療法(ワクチン療法含む)を実施する場合には、重要な治療指針となります。

免疫治療の事前に必要な検査とは

1.MHCクラスⅠ検査
手術で切除した、あるいは生検用に採取したがん組織などが得られる場合は、「がん細胞」の抗原がどのような状態であるかを調べます。即ち、樹状細胞療法(獲得免疫細胞)を利用する治療は、「がん細胞」の抗原を特定できなければ治療効果を期待できません。「がん細胞」には、がん細胞だけが示す様々な特有の目印(がん抗原)があります。獲得免疫細胞のキラーT細胞はがん抗原の目印を目標にして初めて「がん細胞」を攻撃することが出来るのです。MHCクラスⅠ(白血球抗原と言う)は、細胞の全てが持っていて、がん抗原(目印)はその土台に乗っています。しかし、「がん細胞」は分裂・増殖するにつれて「30%~70%」もMHCクラスⅠを消失させることで、その土台の上にある「がん細胞」のがん抗原(目印)を消失して、免疫細胞からの攻撃を逃れています。即ち、がん抗原を目印として免疫細胞に攻撃させる療法は全て、このMHCクラス1の法則を免れません。
2.MHCクラス1の影響を受ける免疫療法とは
1.現在世界で行われている全ての樹状細胞療法
①樹状細胞療法ペプチドワクチン療法
樹状細胞療法ペプチドワクチン療法はどのようながんの目印が乗っているかをきちんと検査することが重要です。
人工的に作成した「がん細胞」の目印(抗原ペプチド)を樹状細胞に覚えこませてキラーT細胞(獲得免疫細胞)に攻撃させる治療法は、人工的に製造したがん抗原、WT1、MUC1、CEA等を体内に注射し、体内の樹状細胞にこれらの人口がん抗原を認識させて、これら(WT1、MUC1、CEA等)のがん抗原とマッチしたがん細胞をキラーT細胞に攻撃させます。がん細胞にどんな目印が出ているかによって、どの「人工がん抗原」を使うかを決めます。よって、がん細胞に発現している目印の種類を見極める検査が重要になってきます。
例えば、WT1抗原が幅広い種類のがんに発現していることが認められているがん抗原ということで人工のWT1抗原を使った治療を実施する場合でも、肝心の患者さん自身のがんにWT1抗原が発現
しているかどうかまで、きちんと検査することが重要です。もし、発現していない場合は、その治療は全く効果はありません。
②フィージョン樹状細胞療法
第5世代の樹状細胞療法として、患者さんのがん細胞を使用して、がん細胞の全てのがん抗原(目印)を使用し、WT1等の少数の目印を消失させているがん細胞に対し大変有効な樹状細胞療法として脚光を浴びている療法ですが、やはり、MHCクラス1の消失によって、全てのがん抗原は失われることから、患者さんのがん細胞に30%~70%が治療効果がきたいできません。
③ハイパーDC(樹状細胞)療法
第6世代の樹状細胞療法として、患者さんのがん細胞を使用して、がん細胞の全てのがん抗原(目印)を使用し、WT1等の少数の目印を消失させているがん細胞に対し大変有効な樹状細胞療法としているフュージョン療法の欠点を克服した療法です。
MHC-クラス1の検査を実施し、患者さんにに効果がない場合は療法は実施しません。
また、MHC-クラス1が50%以上消失している患者さんには、「自然免疫細胞」を利用した、免疫細胞「BAK療法」(がん細胞に76%の効果がある)を無償で追加します。免疫細胞「BAK療法」は「獲得免疫細胞」のキラーT細胞やT細胞も多量(60億個~120憶個)増殖して(一般のCTL療法の10倍)がん細胞を攻撃します。

■株式会社共生医学研究所の実施する免疫治療

免疫細胞「BAK療法」
患者さんの全ての免疫細胞を血液から分離し、培養・増殖し、活性化(特許)した免疫細胞を点滴で再び体内に戻して治療します。免疫細胞「BAK療法」で使用する免疫細胞は、正常細胞を認識し、それ以外の全ての細胞(がん細胞)を攻撃します。がん細胞の抗原を認識せずに攻撃が出来ます。また、T細胞はがん細胞を認知し、キラーT細胞にがん細胞を攻撃させる司令塔の細胞ですが、T細胞をも増殖して体内に戻すことで獲得免疫細胞療法と相乗効果が期待できます。
免疫細胞「BAK療法」が使用する自然免疫細胞群は、がん細胞のがん抗原(目印)と全ての正常細胞が持つ白血球抗原(LHA-1)を同時に認識して、がん細胞を攻撃する為に正常細胞を攻撃する事はなく、また副作用もありません。
また、がん疾患の痛みによる苦痛にもエンドルフィン的な体内麻酔作用で対処し、患者の苦痛を取り除き、通常の食生活ができます。
*免疫細胞「BAK療法」が培養・増殖して使用する細胞は、NK細胞、γδT細胞、キラーT細胞、T細胞等です。 

樹状細胞(ペプチドワクチン療法)
樹状細胞ワクチン療法は、がん細胞がもつがん抗原(目印)のWT1等を人工的にペプチドで合成し、注射で体内に入れて、体内の樹状細胞にがん抗原を認知させ、キラーT細胞にがん細胞を攻撃させる方法です。
患者の幹細胞が入手できなくても治療ができる、大変有効な療法です。しかし、致命的な欠陥もあります。
本療法の欠点:がん細胞は増殖するにつれてWT1を消失させてしまい、30%~70%のがん細胞がWT1を消失させると言われています。即ち、50%以上のWT1を消失させたがん細胞の場合には殆ど治療効果が期待できなくなります。また、MHC-クラス1も同様に、最大70%を消失させることで治療効果が期待できなくなります。
本療法の利点:患者自身のがん細胞を使用しないで治療ができます。

樹状細胞(フュージョンワクチン療法)
樹状細胞(ペプチドワクチン療法)の欠点は、がん細胞の30%~70%が、がん抗原のWT1を発現せず、攻撃の目印
を見失った獲得免疫細胞のキラーT細胞は、がん細胞を攻撃できないために殆ど治療効果がありませんでした。
この少ないがん抗原を目印としてのペプチドワクチン療法の欠点を改善した樹状細胞(フュージョンワクチン療法)は
1)患者のがん細胞を使用して、患者のがん細胞が持つ全てのがん抗原(100種以上)を用いて、患者の皮膚から培養・増殖させた「線維芽細胞」とフュージョン(融合)させて疑似がん細胞を作成する。
又、患者の血液から単球細胞を分離して培養する過程でできる「樹状細胞」を作る。
(樹状細胞は培養による増殖はできない為の技術)
2)疑似がん細胞と樹状細胞を一緒に培養する事で、樹状細胞に患者のがん細胞の特徴(目印)を認知させて患者に戻し、患者の体内に存在するキラーT細胞にがん細胞を攻撃させる優れた治療です。しかし、致命的な欠点もあります。
本療法の欠点:がん細胞は増殖するにつれて、最大70%を消失させることで治療効果が期待できなくなります。
樹状細胞療法の再診療報とは
ハイパーDC療法(DC:樹状細胞)
本療法は、樹状細胞(ペプチドワクチン療法)や樹状細胞(フュージョンワクチン療法)の欠点であるがん抗原の消失する事で治療効果が期待できないことに対し、白血球抗原の消失を検査する(MHCクラス1の検査)を実施して、MHCクラス1が50%以上消失している場合の樹状細胞療法の致命的な欠点を克服するために、自然免疫細胞療法である免疫細胞「BAK療法」を無償で組み合わせて治療効果を最大限期待できる療法です。
手順は
1.患者さんのがん細胞でMHCクラス1の検査を行い、がん細胞にがん抗原が何%の消失をしているかを確認しま
す。
2.患者さんの血液でMHC-クラス1の検査を実施し、合成ペプチドワクチン(WT1等)のがん抗原と同種のがん抗原(WT1等)が発現していれば、樹状細胞(ペプチドワクチン療法)を実施できます。合成ペプチドワクチン(WT1等)のがん抗原と同種のがん抗原(WT1等)が発現していなければ、治療効果はありません。
3.MHCクラス1の検査でMHCクラス1が50%以下の消失であれば、免疫細胞療法のハイパーDC療法を実施できます。MHCクラス1の検査でMHCクラス1が50%以上の消失であれば、ハイパーDC療法と合わせて、自然免疫細胞免疫細胞「BAK療法」を無料で実施することで治療効果を期待できます。